画家菊地理さんの小説の紹介。絵画小説という新しい範疇だ。大学時代から菊地さんの歩みを知っているのでなんとなく主人公と彼が重なって見える。小説の定番が私小説なので当然かもしれない。
主人公と同級生の女性、謎の壮年画家など多彩な人物が登場する。
場面の随所に古典絵画の名作がたくさん出てくるところがユニーク。絵画論は本質を衝いている。ANAの機内誌「翼の王国」に何年もコラムを持っていただけにさすがの文章力だ。まだ始まったばかりだが、これからどんな展開が始まるのか楽しみ。
今日は私の大好きなホドラーの山の絵が目に留まった。ホドラーは人物画もたくさん描いているが、一番好きなのは風景。それも山の絵だ。山の周りをリズミカルな雲が取り巻いている。雲の形態は繰り返しのようで繰り返しではない。とてもリアルで生き生きとしている。
名画探偵ピカン(菊地理) | 小説投稿サイトノベルアップ+ (novelup.plus)

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