今日は毎週の整形外科通いの帰りに都心まで足を延ばして谷中にある朝倉彫塑館に行った。朝倉彫塑館は、明治、大正、昭和を生きた日本を代表する彫刻家、朝倉文夫のアトリエ兼住居。戦前からの建物でコンクリートと木造を組み合わせた独特のものだったようだ。天井がとても高いアトリエ内部は何体もある大きな彫像を色々なアングルから見ることができる。外光の入り方も美しい。
朝倉文夫は日本のロダンと言われたリアリズム彫刻を追求した人。高村光太郎や荻原碌山らと時代的にはかぶる。東京のあちらこちらに作品が展示されているが、私にとっては大学時代に毎日のように見ていた大隈重信の銅像は身近な存在だった。代表作の墓守はアトリエにあり、素晴らしいものだった。
猫が大好きで一時期は10匹以上の猫を育てていたようで、愛猫をモチーフとした作品もたくさんあった。長年一緒にいた老猫の晩年の姿を作品としたものは朝倉の眼差しが感じられて感動した。
作品の他に敷地の真ん中にあり寝室や居間、客間などあらゆる部屋から見られる池の風景は本当に美しかった。写真撮影が禁止され、撮ってよいのは屋上だけというのが本当に残念だった。日本の美術館の撮影禁止は何とかして欲しい。

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