山の絵は圧倒的にホドラーがうまいと思う。ホドラーは雲の描写などをわざと幾何学的に同じように並べて(実際にはちゃんと変化をつけているが・・)風景も抽象的な解釈で描いている。もちろん山々は自然の観察をしっかり行い、自然から受ける感動を伝えるが、写真のような描き方ではない。自分なりに単純化、抽象化を行いダイナミックな表現をする。セザンヌの描くサント・ヴィクトワール山とは違うが、通じ合うところがある気がする。スカイラインの描き方、輪郭線、空と山が接するところなど参考になるが真似はできない。
ホドラーが描いたスイスの山々は高く、荒々しく、色彩的にもコントラストがあるので絵になりやすいのが羨ましい。

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