ホドラーとパラレリズム

パラレリズムとは、「絵画や詩などの表現において対句法、平行構造、平行体、並行体などの手法を用いて表現の全体に一定のパターンを与えること」とある。詩などの場合は、韻を踏むように2つ以上の文の部分に類似の形式を与え、絵画の場合にはホドラーの作品の一部にみられるように山岳の周りを取り囲む雲にパターンを見いだして表現したり、人物画の場合には等間隔に群像を配置するなどの表現様式をとったりする。考えてみると自然の中には様々な似通ったパターンがある。雲、山のひだ、砂丘の文様、波などそれが一定のリズムをもたらしているが、ホドラーの絵にはそれを強調した表現があり、面白い。ただ、一定のパターンと言っても全く同じというわけではなく、ちゃんと微妙に変化を与えていることも見逃してはならない。

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生命感あふれる油彩画の制作をめざしています。

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